「出生前診断は受けておくべきなの?」
これは、妊娠初期の妊婦さんの多くが一度は考える悩みだと思います。
私は現在妊娠20週目ですが、妊娠15週目の前後には出生前診断のことで悩んだのを覚えています。
「せっかくお腹に宿った命なのだから、出生前診断はいらない、何があっても産む!」という考えの人もいるかと思いますし、「高齢出産だから出生前診断はしておきたい」と考える人もいるかと思います。
考え方は人それぞれだと思いますし、これが正解というものはないと思っています。
また、お腹の中の赤ちゃんの命の選択を迫られるケースもあるかと思いますので、非常にデリケートな問題だと思います。
私は妊娠15週目の時に「クアトロマーカーテスト」を受けました。ここでは、クアトロマーカーテストを受けてみて感じることについて書いていきたいと思います。
クアトロマーカーテストは必要?
私が出生前診断について考え始めたのは、妊娠8週目の頃からです。
それまでは、妊娠しているということがとても嬉しく、喜びでいっぱいだったのですが、8週目に入った頃よりふと「子供がダウン症の可能性はないのだろうか?」といった不安が頭に浮かぶようになり、インターネットで年齢とダウン症の関係などを調べるようになってしまっていました。
私が妊娠した年齢は29歳で、出産時には30歳になります。35歳から高齢出産と言われるので、決して高齢というわけではないですが、とはいえ若いと言える年齢でもありません。
インターネットで30歳の時のダウン症の確率なども見ましたが、確率の数字はどこまであてになるのかわからず、可能性は低いかもしれないけど、「もしかしたら」ということが頭に浮かんで不安になる日々が続きました。
友人が出産した子供の写真を見ても、「自分は同じように出産ができるのだろうか?」という不安な気持ちの方が強く、友人に元気な子供が産まれたことを心から喜べないこともありました。
産婦人科の先生に相談。
出生前診断については、10週目の検診の際に産婦人科の担当の先生に相談をしました。
私の年齢が高齢ではないので、産婦人科の先生から出生前診断の話があったわけではなく、心配に思っていることとして出生前診断の話を私から持ちかけました。
産婦人科の先生は「35歳以上の高齢の妊婦さん以外には積極的に話をしていない」とおっしゃっていましたが、出生前診断の種類について丁寧に説明をしてくれました。そして、出生前診断については夫ともよく話し合って受けるかどうかを決めてくださいと言われました。
私は産婦人科の先生から説明を受けた中では、「クアトロマーカーテスト」という血液を採取して染色体異常の確率を算出するという検査が一番気になりました。
この時に説明を受けた内容は、クアトロマーカーテストと、NIPTという新型の出生前診断と、羊水検査でした。
クアトロマーカーテストが気になった理由としては、血液を採取するだけで診断が可能なため母体への負担が少ないことと、費用が2〜3万円で受けられるということでした。ただし、クアトロマーカーテストは精度の問題があり、結果としてわかるのは染色体異常のある「確率」だけであって、確定診断ではないということも説明を受けました。
夫との話し合い。
産婦人科の先生から出生前診断の説明を受け、テストを受けるかどうかはかなり迷いました。
そして、先生から言われたように私一人の問題ではないので、夫とも良く話し合いをしました。
夫は私の意思を優先してくれるようでしたが、最終的には、テストを受けてみてもいいのではないか、という意見でした。
私はテストを受けてどれだけ染色体異常の確率があるのか知りたい、という気持ちがある一方で、もし確率が高いという結果が出た時にどうするのか?というのを想像すると怖かったので、知らない方がいいのではないかという気持ちもあり、検査を受けるべきかどうか迷いました。
クアトロマーカーテストでわかるのはあくまでも確率であり、結果として出てきた確率を高いと捉えるのか、低いと捉えるのかも難しい判断になると思っています。
結果次第では、確定診断である羊水検査を受けるという判断も必要かと思いますが、羊水検査を受けることで流産になってしまう可能性もあるので、羊水検査を受けるのかということも事前に決めておかなければならないと思います。
クアトロマーカーテストは、とりあえず受けてみる、ということも可能な検査ですが、結果次第では次の検査の判断もしなければならないので、事前に結果をどう受け止めるかを決めておかなければならないと感じました。
そして、迷った結果としてクアトロマーカーテストを受けることに決めました。このまま受けずに妊娠生活を続けると、ダウン症の心配をずっと抱えていなければならず、心のどこかで安心できないと思ったからです。
クアトロマーカーテストの結果。
クアトロマーカーテストの検査と結果については、詳細は別の投稿でも記載していますが、結果としてはScreen Negativeで、陰性と伝えられました。
第2三半期でダウン症である確率は約8100分の1であり、18トリソミーである確率は高くない、という結果でした。
開放性二分脊髄である確立は6400分の1、無脳症など開放性神経管奇形を含めた全体の確立は3200分の1でした。
確率としては高くないので、これ以上の検査は不要だろうと産婦人科の先生に告げられました。
結果が問題なかったということがわかった今だからこそ言えることなのですが、染色体異常の確率が低いということがわかり、安心することができたので、検査としては受けておいてよかったと思っています。
クアトロマーカーテストを受ける前や、受けた後の結果を待っている時間は不安ばかり感じていて、インターネットでも色々と調べてしまうことが多かったです。
エコーで見たときのダウン症の胎児の特徴であったり、どのような場合にダウン症になりやすいのか?といったことも調べていました。でも、結局そのような情報から判断するのは難しく、ダウン症かどうかを産む前に知りたいのであれば検査を受けるしかないということもわかりました。
妊娠後期になっても不安を抱え続けるのであれば、初期の段階で検査を受けて可能性が低いと知っておくことができるのは妊娠期間の安心につながると思います。
染色体異常だけではない。
そして、妊娠20週を迎えたいまになって思うことですが、生まれてくる子どもに対する不安は染色体異常だけではないということがあります。
クアトロマーカーテストを受け、結果がわかるまでは「子どもがダウン症でなければいい」と思っていたのですが、産まれて来る子どもに対する不安において、ダウン症であるかどうか、というのは一部にすぎず、他にも色々な先天的な病気(ダウン症を病気と記載して正しいのかはわかりませんが他に言葉が浮かばないので、記載します)の可能性があると考えています。
子どもが元気に産まれてきてくれ、元気に育ってくれることは本当に有難いことですし、そもそもお腹にきてくれたこと、妊娠できたことが有難いことだと思います。
クアトロマーカーテストの検査結果にドキドキしてしまっていた頃には「ダウン症でありませんように」、ということしか頭になかったのですが、今となってはなぜそんなにこだわっていたのだろうと思います。
もちろん産まれて来る子どもはダウン症ではない方がいいと願う気持ちは当然だと思うのですが、そこにこだわりすぎる必要もなく、妊娠できたこと、無事にお腹の中で大きくなってくれていることにもっと感謝しなければならないと、最近では強く思いはじめています。